前回に戻る「残された犯人のものと思われる血液型は、A型で血液検査の結果、薬物反応は無く、飲酒・喫煙はしていない人物。もちろんDNA解析も済んでいるはずだ」
「被害者の傷跡から見て、犯人は右利き、渦状紋 の指紋も検出されている」
「それに、殺害後に被害者宅の冷蔵庫から、ペットボトルのお茶を飲み、アイスクリームを食べている。そのアイスクリームに歯型が残っていたとも言われているんだ。」
「・・・・・って事は、今教授が言ったことだけでも、日本人であれば、犯人を特定するだけの証拠は十分に揃っていますね!」
「6年もあれば、歯科医への協力依頼で歯型だけでも照合できますよね」
「君もそー思うだろう?」
「それと、特筆すべきは、救急箱が物色されており、絆創膏に指紋が残っていたし、生理用品で止血した形跡も残っているんだ。」
「生理用品での止血を考えるのは、ボーイスカウトや軍関係では、よく知られているが、一般には、思いつきにくいと思うんだがな」
「しかも、包丁の柄を特殊な方法で包んでいた形跡があったり、遺留品のウエストポーチからは、カリフォルニア州沿岸の砂や三浦半島の砂。日本ではほとんど流通していない米国や韓国で主に流通している硬水によく溶ける洗剤とみられる成分も検出されているんだ。」
「他にも色々と検出されたり、残されていたものが沢山あるんだ。」
「可能性としては、日本の警察が犯人を特定、または検挙できない相手。つまり、日本及び韓国に駐留している米軍関係者。特に特殊部隊関係者。」
「米軍特殊部隊関係者・・・・・だとしたら、何か目的があったってことですか?」
「いや、それは分からない。被害者宅を襲ったのは、偶然なのか? 目的があったのか?」
「だけど、2000年の年賀状だけが無くなっていたり、半日近く犯人は潜んでいた可能性もあり、さっきも言ったが、ネット接続したりとPCを操作した形跡がある。それが何を意味するのかってところだね」
「ま、その辺は、犯人が捕まらないと解明できんし、公(おおやけ)にはならないんじゃないかな?」
「もう1つの可能性としては、韓国在住の人物。韓国では兵役があるから、ある程度の戦闘知識は持っている。警察も捜査員を韓国に派遣しているが、しかし、指紋の照合を韓国政府に拒否されているんだ。韓国では、国民に指紋の登録を義務付けているからね。照合できれば、犯人が検挙できる可能性もある。なんせ、韓国で手に入る遺留品が多数残されていたからね。」
「あくまでも可能性として言っているだけだが。だけど、もう6年が過ぎてこの状況だ。検挙は難しいんじゃないかな?」
「でも世田谷の件では、警察が捜査状況を隠すメリットは無いんじゃないですか?」
「そーだな、しかし海外からの圧力で捜査が進まないとしたら問題だと思わんかんね?」
「そーだとしたら、公表は出来なくて、そのまま時効を待つだけだ。」
「それと、最後の可能性として、もし犯人が日本人だった場合・・・・・警察官か、自衛隊員の可能性もある。最近は、警察の不祥事が後をたたないからな。これだけ遺留品があって、検挙出来ず、しかも日本人だったとしたら、すでに死亡している可能性もある。犯人が警察関係者だったりしたら、容疑者死亡で控訴するより、どーせ死んでいるなら、時効まで隠せって事にもならんとも限らんよ。最近の日本の警察は、身内の不祥事には寛大だからね!」
「寛大って。。。。。教授!」
「いやいや失言だ! しかし、最近の警察ならそのくらいやりかねんからな!」
「北海道警のように、組織ぐるみで横領したり、神奈川県警に至っては、言うに及ばず。福島県警でも暴行事件起こした巡査部長を逮捕もしないで野放しだ。一般市民なら、拘留されてるよ。しかも、勤務日は警官、休日は郵便局強盗で荒稼ぎなんて警官もいるご時世だ。」
「一昔前なら、国家の安全を守る為の秘密主義も、今となっては、身内の不祥事と公表できない情報を守る為ってところになるか?・・・・・」
「ま、残された親族にとっては無念だろう。早く捕まって欲しいがね。」
「そーですね。しかし、最近は本当に誰を信じていいのか分かりません。」
「親子・兄弟で殺しあったり、いい人だという評判の人が、猟奇殺人の犯人だったり、インドじゃ、臓器売買目的で、子供や女性が殺されたり、世の中どうなってしまったんですかね〜」
「臓器売買か?」
「それはもうすぐなくなるだろうな」
「そーですね、再生医療がすすんで、実用化されれば、臓器売買目的で殺される人もいなくなる訳ですね。」
「しかも、自分の細胞から必要な臓器を作ればいい訳ですから、拒否反応起こすことも無く、移植手術後の回復も早い。理想的ですよね。」
「あの耳付きマウスを見たときは、ビックリしましたが・・・・・」
「ああ、あれは宣伝には効果的だったな。」
「あのねずみの他にも、目だらけのショウジョウバエとかをアイキャッチ用に宣伝で作ってるんだよ」
「始めてみた人は、異口同音に気持ち悪いとか、化け物だ、とか言って目を細めるよ」
「あれはちょっと衝撃的なサンプルだからね。しかも、生きているわけだから、この研究をしていなかったら、私もそう思っただろうね」
「でも、あのねずみにつけた耳の細胞の持ち主が、もし事故か何かで、耳を失った時は、あの耳をつければちゃんと機能するわけだからね。 再生医療の世界も日々大進歩しているってことだよ。」
「もう数年と待たずして、殆どの器官はティシューエンジニアリングで再生可能になるだろうね」
(ティシューエンジニアリングとは、欠損した箇所を本人の細胞を培養して再生する技術の事)
「お、もう昼じゃないか。中田君ひと休みしよう。」
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